乙姫様は亀だったー04

乙姫様は亀だった04

お前は強くて勇ましい、余の娘の婿にしてやろう

おれは好きな女と契りを結んだばかりだ、どこにも行かん

人間の女の相手ならどこにでもいるだろう、余の娘の相手はなかなかいない、どうだ、言うことを聞け

断る

お前は仲間を守るために命を捨てるつもりだったろう、死んだつもりで竜宮城に来い

竜宮城というのか、竜王の娘のいるところは

そうだ、娘の名前は乙姫という

竜の姿をしているのではないのか

心配するな、器量も気性も最高だ

わかった、一度会ってみよう

竜王はヒラマサを背中に乗せて、海の中に入った。ヒラマサは大きな気泡に包まれ、海でも呼吸出来るようになり、濡れることはなかった。竜王が海中を進んで行くと、魚達は道を開け会釈する。やがて竜王は竜宮城に着いた。ヒラマサは竜宮城のりっぱさに目を見張った。

どうだ、竜宮城は?

絵にも描けない美しさだ

乙姫のところに案内しよう

竜王は人間の姿に変身すると、ヒラマサを大広間に案内した。大広間は千畳ほどの広さがあり、青緑のじゅうたんが敷き詰められている。天井はサンゴで造られた照明器具が連なり、室内を明るく照らす。大広間の上座は、城の上の階へと続く階段がある。

しばらくここで待っていてくれ、乙姫を連れてくる

竜王上座の階段を昇って行った。乙姫は竜王が戻って来たのを知って、階段の上から様子をのぞいていた。

お帰りなさい、父上

今帰ったぞ

あの者は誰ですか、神ですか

あれは人間という生き物で、神に似せて創られている

どうしてここに

乙姫の婿にしようと連れて来たのだ

婿とは何ですか

わしとか玄武は天帝が創ってくれたものだが、乙姫はわしと玄武が性交して誕生した、今度は乙姫が性交して自分の子を誕生させるのだ

大阪の作家小説家コメディ作家小説家

おおへんり

20170803